Galaxy S25 Ultra レビュー:15g軽くなった最強Androidの実力
Galaxy S25 Ultra レビュー:15g軽くなった最強Androidの実力
Samsung Galaxy S25 Ultraを2週間使い込んだ本音レビュー。218gへの軽量化、Snapdragon 8 Eliteの実力、進化した50MP超広角カメラ、Galaxy AIの使い勝手まで徹底検証します。
総合スコア
高評価。購入の価値あり
+良い点
- ✓218gへの軽量化とラウンドフレームで持ちやすさが大幅向上
- ✓超広角カメラが50MPに強化され解像感と実用性が向上
- ✓Snapdragon 8 Eliteで日常操作のレスポンスがさらに向上
- ✓Galaxy AI + One UI 7による操作体験の改善
-気になる点
- ✗SIMフリー199,800円〜と非常に高額
- ✗高負荷ゲーム時のサーマルスロットリングが顕著
- ✗S PenのBluetooth廃止でAir Actionsが利用不可に
スペック
| ディスプレイ | 6.9インチ Dynamic LTPO AMOLED 2X (QHD+, 120Hz, 2600nit) |
| チップ | Snapdragon 8 Elite for Galaxy |
| メモリ | 12GB |
| ストレージ | 256GB / 512GB / 1TB |
| メインカメラ | 200MP広角 + 50MP超広角 + 50MP望遠(5倍) + 10MP望遠(3倍) |
| バッテリー | 5,000mAh / 45W有線 / Qi2.1ワイヤレス(15W) |
| 重量 | 218g |
| 防水 | IP68 |
| S Pen | 内蔵(Bluetoothなし) |
Samsung Galaxy S25 Ultraが手元に届いてから2週間。199,800円という価格に見合う進化があるのか、S24 Ultraからの買い替えは必要なのか——実際に使い込んで見えてきた本音をお伝えします。
Galaxy S25 Ultraの最大の変化は2点——218gへの軽量化と50MP超広角カメラの強化です。革新的な新機能こそ少ないものの、デザインの洗練と性能向上が積み重なり、日常の使い勝手は確実にレベルアップしています。S24 Ultraからの買い替えが必要かどうか、2週間の実使用を踏まえて率直にお伝えします。
218gのラウンドフレーム——持った瞬間にわかる進化
Galaxy S25 Ultraを初めて手にして最も驚いたのは、その軽さと持ちやすさです。S24 Ultraの233gから218gへ、15gの軽量化。数字だけ見ると大した差に思えないかもしれません。しかし実際に持ち比べると、体感は数字以上です。
その理由は、フレーム形状の変更にあります。S24 Ultraまでの角張ったエッジが、S25 Ultraではラウンド形状になりました。手のひらへの当たりが柔らかくなり、長時間持っていても疲れにくい。片手でのテキスト入力も、角が手に食い込む感覚がなくなり快適です。
チタニウムフレームの質感は相変わらず高級感があります。ただし指紋はそれなりに目立つため、ケースなしで運用する場合はこまめに拭く習慣が必要でしょう。前面のGorilla Glass Armor 2は反射が大幅に抑えられていて、屋外でも画面の視認性が高いのは地味にありがたいポイントです。背面はGorilla Glass Victus 2で保護されています。
本体サイズは77.6×162.8×8.2mmで、厚さはS24 Ultraの8.6mmから0.4mm薄くなっています。6.9インチの大画面を維持しながらこのサイズ感に収めたのは見事ですが、それでも片手操作には限界があるサイズであることは変わりません。大画面フラッグシップの宿命と言えます。
Snapdragon 8 Eliteの実力——日常は快適、ゲームは発熱に注意
Galaxy S25 UltraにはSnapdragon 8 Elite for Galaxyが搭載されています。Qualcommの最新フラッグシップSoCで、3nmプロセスで製造。2つの高性能Oryonコアが最大4.47GHz、6つの効率コアが3.53GHzで動作するオクタコア構成です。
Geekbenchのスコアはシングルコア3,000〜3,200、マルチコア9,700〜10,100の範囲で、測定環境によって変動します。S24 Ultra(Snapdragon 8 Gen 3)と比較して約30%の性能向上を示しており、GPU(Adreno 830)も同等の向上幅です。
日常使いでの体感差は、正直なところ劇的ではありません。アプリの起動、Webブラウジング、SNSの閲覧——こうした一般的な操作はS24 Ultraの時点で十分に高速だったため、ベンチマークほどの差は感じにくいのが実情です。
差が出るのはマルチタスクと重い処理の場面です。複数のアプリを行き来する際のもたつきが減り、4K動画の書き出しやRAW現像の処理時間は体感できるレベルで短縮されました。12GBのRAMも、ブラウザのタブを大量に開いた状態でバックグラウンドアプリが残りやすくなったと感じています。
ただし、ゲーム用途には注意が必要です。ベンチマークテストではS24 Ultraに対して約29%のスコア向上が見られる一方、高負荷が続くとサーマルスロットリングによりパフォーマンスが約20%低下することが複数のレビューサイトで報告されています。原神のような高負荷タイトルを長時間プレイする場合、フレームレートの低下と本体の発熱は覚悟しておく必要があります。普段使いなら気にならない発熱も、ゲーマーにとっては無視できないポイントでしょう。
カメラ——50MP超広角が変えた撮影体験
Galaxy S25 Ultraのカメラ構成は4眼です。
- メイン(広角): 200MP, F1.7, OIS
- 超広角: 50MP, F1.9, 120°
- 望遠(3倍): 10MP, F2.4, OIS
- 望遠(5倍): 50MP, F3.4, OIS(ペリスコープ)
最大の進化ポイントは超広角カメラです。S24 Ultraの12MPから50MPへと大幅にアップグレードされ、解像感が別次元になりました。風景写真やグループ撮影で超広角を多用する筆者にとって、この変化は非常に大きい。先日、建物の外観を超広角で撮影した際、12MPの頃は看板の文字が潰れていた距離でも、50MPなら後からクロップしても読み取れるレベルの解像感が得られました。
さらに、50MPの超広角はマクロ撮影にも対応しています。料理の撮影で素材の質感まで捉えられるようになり、実用性が確実に上がっています。以前から超広角マクロ機能自体はありましたが、50MPの解像度がその実用性を一段引き上げました。
200MPのメインカメラは、正直なところS24 Ultraからの大きな変化は感じません。日中の撮影ではシャープな描写、自然な色再現、優秀なダイナミックレンジ。夜景ではノイズを抑えながらもディテールが残る安定した画質。良い意味で「期待通り」の安定感です。
5倍望遠も実力は健在で、光学ズーム範囲内であればSNS投稿には十分すぎる画質。30倍あたりまでは実用的な解像感を維持しており、100倍デジタルズームは「ここまで寄れる」という体験的な面白さがあります。
iPhone 16 Proのレビュー記事でも触れましたが、ハイエンドスマートフォンのカメラ選びは「どちらが上か」ではなく「どの画作りが好みか」の世界に入っています。Galaxyの自然な色再現とiPhoneのコントラスト重視の描写——好みで選んで間違いありません。
バッテリーと充電——1日は余裕、充電速度は物足りなさも
バッテリー容量は5,000mAhで、S24 Ultraと同じです。しかしSnapdragon 8 Eliteの電力効率改善により、体感のバッテリー持ちはわずかに向上しています。
筆者の使い方(SNS、Web閲覧、カメラ撮影、メール、たまにゲーム)で、朝8時にフル充電で出かけて夜22時に帰宅する生活では、残量30〜40%で1日を終える日がほとんどでした。丸1日は余裕で持ち、よほどカメラやゲームを酷使しない限り、モバイルバッテリーの出番はありません。
充電は45W有線とQi2.1対応ワイヤレス(最大15W)に対応しています。45W有線では公称値で約30分で50%程度まで回復でき、フル充電には1時間強が必要です。OnePlusやXiaomiが提供する100W超の急速充電と比べると控えめですが、寝ている間に充電する使い方なら不便は感じません。なお、Qi2.1対応ではあるものの本体にマグネットは内蔵されておらず、MagSafe的な磁気吸着を利用するにはケースが必要です。
充電ケーブルの規格によって実際の充電速度は大きく変わります。手持ちのケーブルが対応しているか不安な方は、USB-Cケーブルの選び方ガイドも参考にしてみてください。
S PenとGalaxy AI——削られた機能と広がった可能性
S Penの変化
Galaxy S25 UltraのS Penでは、Bluetooth接続が廃止されました。これにより、カメラのリモートシャッター、プレゼンのスライド送り、音楽の再生操作といった「Air Actions」が全て使えなくなっています。
Samsungによると、Air Actionsの利用率は全ユーザーの1%未満だったとのこと。使われない機能のためにBluetooth回路を維持するより、軽量化と省電力を優先した判断です。合理的ではありますが、リモートシャッターを便利に使っていた人にとっては残念な変更でしょう。
ペンとしての基本機能——手書きメモ、PDFへの書き込み、画面オフメモ——は従来通り。筆圧検知も4,096段階で変わりません。筆者のS Pen利用はメモと翻訳がメインなので、Bluetooth廃止の影響は個人的にはほぼ感じていません。
Galaxy AIの進化
One UI 7と合わせて進化したGalaxy AIは、日常の使い勝手を着実に向上させています。
「かこって検索(Circle to Search)」は認識精度が上がり、画面上のテキストやオブジェクトをすばやく検索できるようになりました。「かこって検索」とは、画面上の気になるものを指で囲むだけで検索できる機能です。通話のリアルタイム翻訳もレスポンスが改善され、海外との通話が多いビジネスユーザーには実用的な機能です。
新機能「Now Brief」は、朝の天気・予定・ニュースを1画面にまとめる機能。1週間ほど使ってみましたが、Googleカレンダーの予定が一部反映されないことがあり、まだ粗さが残る印象です。便利な方向性ではあるものの、現時点では「あると便利」程度の位置づけでしょう。
写真関連のAI機能として「仮想絞り(Virtual Aperture)」や「ポートレートスタジオ」が追加されていますが、これらはS24 UltraにもOTAアップデートで提供される可能性があります。Galaxy AIのためだけにS25 Ultraを選ぶ理由にはなりにくいでしょう。
199,800円——この価格に見合う価値があるか
Galaxy S25 UltraのSIMフリー価格は199,800円(256GB)から。S24 Ultraの発売時価格と比較すると約1万円の値上がりで、20万円の大台に乗りました。同価格帯のiPhone 16 Pro Max(159,800円〜)と比べても4万円ほど高く、Android端末としては最高峰の価格設定です。キャリアでの購入なら各種プログラムで実質負担を抑えられますが、SIMフリーの一括購入は簡単に手を出せる金額ではありません。
S24 Ultraからの買い替え: 急ぐ必要はありません。軽量化とデザイン改善は魅力的ですが、メインカメラと望遠は同等、バッテリー持ちの改善もわずかです。S27 Ultra世代まで待つのも賢明な判断と言えます。
S23 Ultra以前からの買い替え: 強くおすすめします。2世代分の性能向上、デザインの洗練、Galaxy AIの搭載と、体感できる進化の幅が大きいです。
iPhoneからの乗り換え: S Penとカスタマイズ性に価値を感じるなら検討の余地ありです。ただしエコシステムの移行コスト(アプリ再購入、データ移行、周辺機器の互換性)は冷静に計算してください。
まとめ——Galaxy S25 Ultraはこういう人に向いている
Galaxy S25 Ultraは、「尖った新しさ」よりも「全方位の完成度向上」を選んだモデルです。218gへの軽量化、ラウンドフレーム、50MP超広角カメラ、Snapdragon 8 Eliteの処理性能——個々の進化は控えめでも、トータルの使用体験は確実にレベルアップしています。
おすすめの人:
- S23 Ultra以前のGalaxyユーザーで、2世代分の進化を一気に体感したい人
- 大画面・S Pen・高性能カメラを1台で完結させたい人
- Android最高峰のフラッグシップを求める人
おすすめしない人:
- S24 Ultraを使っていて特に不満がない人
- ゲーム用途がメインで、長時間のパフォーマンス持続を重視する人
- 20万円という価格が予算に合わない人
199,800円は決して安くありません。しかし、スマートフォンを毎日何時間も使う生活の道具として考えたとき、Galaxy S25 Ultraの完成度はその投資に見合う水準にあると筆者は感じています。